2017年7月15日土曜日

第7回研究会 2017.11.11.

【日時】2017年11月11日(土)17:30~19:30 【終了】

【場所】
立教大学池袋キャンパス 12号館2階 ミーティングルームA,B
*部屋は奥まった場所にあります。場所が分からない場合は、12号館1階の守衛窓口でお尋ねください。

【テーマ】
著者を囲んで

「異貌の古事記」の画像検索結果

  【問い合わせ先】
初参加の方、質疑のある方など、お気軽に下記にお問い合わせください。
・奥野克巳 katsumiokuno[アットマーク]rikkyo.ac.jp 
・佐藤壮広 callsato[アットマーク]gmail.com
*スパムメール対策のため、[アットマーク]を@に代えてください。


【研究会を終えて~開催レポート】

 著者(斎藤英喜)は、神には祭礼の中でパワーアップし、成長するという面があるという。研究会の冒頭で、著者がそうした側面に着目するようになった経緯についての説明がなされ、神話の歴史性が問われるべきだという本書の基本的な考えが示された。本書では、日本の神話である『古事記』に焦点があてられ、中世の仏教の影響により神が成長し、近世では本居宣長や平田篤胤らの注釈によって、神がつくり直され、さらには、 近代に入って、ラフカディオ・ハーンや折口信夫を介して、神話および神々が解釈・再解釈されていった神話の歴史に重点が置かれる。その意味で、本書は、構築主義的な神話の読解であるとも考えられるが、著者は、そうではないという。人間の所業に重きを置くのではなく、人間を超出した神々がそのつど力を持ったと捉える点で、構築主義とは一線を画するのだと主張する。

 本居や平田による神話の注釈という学的伝統、平田による西欧の科学知の吸収と世界把握、古事記に平田が持ち込んだ死の問題、テキストとしての古事記と無文字社会の口承神話の問題、ハーンとスピリチュアリズム、折口信夫のアニミズムと一神教への関心と彼の学問など、本書に示されている様々な課題および考察の糸口について、活発に質疑・討議が行われた。


 全部で6名の参加があった。

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